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"毒と薬は紙一重"〜パラケルススの原則から考える食事の安然性〜(時間のない方はまとめをご覧ください)




こんにちは!トレーナーの三芳です。


いきなりですが皆さんは自分が食べる食事や食材を選ぶ際に、「これは体に良い食べ物だ」「これは体に悪い食べ物だ」という様な考え方をしていませんか?

スーパーで所狭しと並べられたデザートやお菓子を見た時、無意識に「体に悪そうだけどおいしそう!」と思ったりしたことありますよね😆


しかしこのような二分法で食品の安全性を考えるのは危険かもしれません。



この考え方に一石を投じたのが、16世紀の医師であり錬金術師でもあったパラケルスス。彼は、こう言いました。


あらゆるものは毒であり、毒無きものなど存在しない。あるものを無毒とするのは、その服用量のみによってなのだ。」


この考え方は「パラケルススの原則」と呼ばれ、現代の毒性学や食品安全の基礎となっています。今回は、この原則をもとに、食事の安全性をどう考えるべきか?について解説します。


【パラケルススの原則とは?】


あらゆるものは毒であり、毒無きものなど存在しない。あるものを無毒とするのは、その服用量のみによってなのだ。


この言葉の意味を簡単に言えば、「毒かどうかは、摂取する“量”次第」ということです。

一番身近なものを例に挙げると「水」も同様の考え方ができます。

水は生命維持に欠かせない物質ですが、一度に大量に飲むと“水中毒”を起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。


私たちがよく耳にする「食品添加物が体に悪い」といった話も、実は量の観点を無視していることが多いです。以下に幾つか事例を挙げます。


【例1】人工甘味料の「発がん性」報道


人工甘味料(アスパルテームやスクラロースなど)は、時々「発がん性がある」とメディアで取り上げられますが、これは動物実験で高用量を摂取した場合の話が多いです。

現実的な摂取量では、ADI(1日許容量)を超えることはほぼ不可能であり、実際の健康リスクは極めて低いとされています。



【例2】農薬の残留基準


農薬も「危険だ」と思うかもしれませんが、これもパラケルススの原則で考えると見方が変わります。

例えば、農薬の残留基準は、人が一生摂取し続けても安全な量の100分の1以下に設定されています。普通の食生活をしている限り、リスクはほとんどゼロです。





【どうやって「安全」と「危険」を見分けるか?】


パラケルススの原則を踏まえると、「安全か危険か」を議論する際は、必ず“量”の視点が必要です。


【安全と危険の境目を見極める3つの視点】

1. 「どのくらいの量を摂取するのか?」

例えば、人工甘味料や食品添加物は、たまに摂る程度なら全く問題ありません。


2. 「自分の体質に合っているか?」

例えば、ピーナッツアレルギーの人にとっては、わずかな量のピーナッツが致命的な毒になる可能性があります。


3. 「情報の出所は信頼できるか?」

食品のリスクに関する情報は、信頼性が不明なネット記事よりも、公的機関(厚生労働省、WHOなど)の情報を参考にするのがベストです。




【まとめ】


すべての食べ物は「毒」にも「薬」にもなりうる

それを決めるのは、「種類」ではなく「量」。

• 水も塩も、適量なら命を支えるが、過剰なら命を奪う

• 砂糖や食品添加物も、適量なら問題ないが、過剰なら健康を害する


食べ物を「良い/悪い」で二分しないようにしましょう。

「どれくらいの量を摂るか?」を常に意識することで、健康的な食生活を送ることができます。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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